バイオの技術者にとっての現場は工場です。
現場で発生するトラブル対応のとき、おさえておきたいポイントは以下の3つです!
- 現場に出向いて、状況を自分の目で確認
- 現場の作業員からのヒアリング
- 過去の担当者からの情報収集
以下、3つのポイントについて解説しますね。
現場に出向いて、状況を自分の目で確認!
現場のトラブルはもちろん現場で起こっています。
バイオのトラブルの内容はだいたい以下のようなものです。
- 培養工程(培養異常、コンタミネーション)
- 精製工程(収率不良、ろ過不良)
実際に自分の担当している品目のトラブルの場面で出くわすと正直、キツいものです。現場に行くと「どうするんだ!」「指示をくれ!」「これじゃ全然時間内に終わらない」など言われるし、キツいですよね。
でも、ここで大事なことは、「現場に自ら出向いて、自分の目で確認すること」です。現場に出向くことは勇気が必要ですが、ここで出向けるかどうかは一つ大きな分かれ目になります。
机上では得られない情報が現場にはあります。
現場の作業員からのヒアリング
トラブルが起こっている工程について、作業者からヒアリングを行います。
ただ、現場作業者からの情報収集は意外と大変です。
いきなり作業者を問い詰めても何も情報は出てきません。不信感を買って関係が悪くなるだけです。トラブルが起こっていても、感情的になったり、上から目線になってはダメです。
「対話の中で冷静に事実をつかむこと」が大事です。実は以前から同じような問題があった、こうしたら上手くいくのでは、などの貴重な情報を得ることができます。
ただし、作業者からの情報は経験的・感覚的なものになってしまいがちなので、すべて鵜呑みにするのは良くないです。ただ解決のためのヒントは間違いなく隠されているので、情報収集として行うことは必要です。
過去の担当者からの情報収集
自分が問題のある品目を長く担当していれば、トラブル対応はかなり楽になります。
ただ、そうでないときは、いかにその品目の情報を集めるのかが解決のためのポイントになります。
基本的には過去の担当者や報告書を調べて情報収集することが大事です。一人で一から検討するのはスピーディーに問題を解決するためには得策ではないです。
使えるものはとことん使う!という姿勢が大事です。
ただひ、ここで一番大事なことは、「あくまでも情報をもとに対策を考えるのは自分の責任」ということ!
得られた情報で考えた対策が上手くいかなくても前任者の責任にはしないこと、これが鉄則です。
まとめ
以上、3つのポイントを解説させていただきました。
トラブルで燃えている現場に出向き、混乱状態でも冷静に現状分析をすることは意外と難しいものです。でもそこから逃げずに対応する心構え、それが技術者には求められます。
まずは火消し、そして根本対策で再発防止を念頭に!
- 目の前の火消し(対処療法)
- 再発防止の対策(根本解決)
今回紹介した3つのポイントをおさえることで、現場対応力は確実に上がっていきますので、ぜひご参考下さい。
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