バイオの現場で必須な実験機器を4つ紹介!

ラボ

微生物発酵、バイオの現場ではいろいろな実験機器を使用します!

培養工程が上手くいっているのか?精製工程で歩留まりよく工程を進められているのか?技術者としてプロセスを上手く管理するためには実験機器を活用することが大事です!


たくさんの実験機器を使う中でも今回は、以下の実験機器を4つ紹介したいと思います。

  1. 顕微鏡
  2. pHメーター
  3. 分光光度計
  4. Brix計
こおに
こおに

それでは、一つずつ紹介させていただきますね!

顕微鏡

培養サンプルや工程サンプルの目視確認を行う上で顕微鏡は必須になります。

光学顕微鏡の種類としては、生物顕微鏡、金属顕微鏡、実体顕微鏡などがありますが、バイオの現場では細菌の細胞観察のために生物顕微鏡を使用します。

生物顕微鏡にも種類があって、私が普段使っているのは位相差顕微鏡です。これは細胞を染色しなくても観察できるため、スピーディーに顕微鏡での観察ができます。

  • 明視野観察法:細胞の染色が必要
  • 位相差観察法:細胞を染色が不要

顕微鏡メーカーとしては有名なのは、NIKONやOlympusですね。


顕微鏡を用いて、サンプルの観察を長年していると、「コンタミかどうか」、「菌の状態が元気か弱っているか」などがある程度わかるようになってきます。実際に自分の目で見ることで数値には表せないことを把握できるので、私は顕微鏡観察を結構大事にしています。

微生物発酵の技術者として、この「目」をもっているかどうかは意外と差別化できるポイントなのではないかと思います。

 

pHメーター

培養工程や精製工程から得られるサンプルのpHを確認するために使用します。

卓上型やハンディタイプなど使う場所に応じて使用していますが、以下の使い分けをしています。

  • 卓上型:試験管などに入った工程サンプルの測定
  • ハンディタイプ:試作品製造時のサンプル測定

ちなみに卓上型だと試験管に使用できる径が細めのセンサの方が使い勝手良いです。国内メーカーとしては有名なのはHORIBAですね。


pHについてはトレンドデータと比較して問題無いかなどチェックするときに使用します。明らかにトレンドから外れている場合は工程中に異常が発生している可能性が高いので工程管理上は非常に役立つパラメータになります。

pHについては、以下の記事で解説していますので併せてご確認下さい!

培養経過図の見方教えます!おさえておくべき3つのパラメータ!

 

分光光度計

分光光度計は液状サンプルの吸光度を測定できる装置です。分光タイプだと波長を変えられるため、紫外・可視域の波長範囲(200~800nm)での測定が可能になります。

単なる吸光光度計も販売されていますが、単一波長のみで波長を変えられないタイプが多いので注意が必要です。価格は高くなりますが、分光光度計のほうが汎用性は高いです。

分光光度計に使用するセル(サンプルを入れる容器)については、ガラス、プラスチック、石英などの種類があります。ガラス、プラスチックは紫外吸収範囲(200~370nm)では使用できないので、私は全範囲使用可能な石英タイプを主に使用しています。

国内メーカーとしては有名なのは、島津製作所、日立ハイテクなどです。


ちなみに私が現場で使用している吸光波長は以下の通りです。波長に応じた目的も記載しましたので併せてご参考下さい。

  • 濁度(A660):微生物の生育確認
  • タンパク量(A280):アミノ酸やタンパク質の概算収量確認
  • 着色度(A430):培地の殺菌状態や脱色処理状態の確認
  • 各種測定:グルコース量など定量(発色させる測定系で使用)

特に濁度(A660)は微生物の増殖の確認で使用しますが、不溶物を多く含んだ濁った培地だと使用できませんのでご注意下さい。

 

Brix計

Brix計は糖度計とも言われ、単位は%(パーセント)になります。

光の屈折を用いて液中に含まれる可溶性成分の量を測定できます。果物の甘さの指標としても使用されていますね。ちなみにショ糖1 gを含む水溶液100gのBrix値が1%となります。

Brixメーカーはたくさんありますが有名なのは、ATAGOですね。


私は主に以下の工程で使用しています。トレンド値からのフレ幅がどうか、所定の工程での必要な固形分量を確認するために使っています。

  • UF濃縮工程での濃縮度合いの確認
  • 噴霧乾燥液の固形分量の確認

Brix計に関してはモデルに応じて測定可能範囲が決まっています。メーカーサイトのリンクを貼っておくのでご参考下さい。

→ATAGO Brix計サイト https://www.atago.net/japanese/new/products-palette-top.php

 

まとめ

今回はバイオの現場では必須な実験機器を4つ紹介させていただきました。

どの機器も現場に1台は必ず欲しいのものになります。

尚、今回紹介させていただいた機器は短時間で測定可能なものばかりです。現場対応では指示対応でスピードが求められることが多いのでこういった機器を重宝します!

 

実験機器の使い方については、品目の特性を知っておくということも大事です。

私は現場対応を行う上で品目特定に応じて優先順位をつけて実験機器を使用しています。例えば、培養工程を例に挙げると以下のようになります。

  • A品目:培地の殺菌状態が生育に影響しているので、殺菌後の培地の着色度をチェック!
  • B品目:培地濃度の濃い薄いが生育に影響するので、Brix値をチェック!
  • C品目:初発pHが一定の範囲幅に入っていないと生育しないので、pHをチェック!

品目の特性を把握することで見るべきポイントを絞ることができますし、ムダ無くスピーディーに現場対応を行えるようになります。

つまり、この品目のめちゃ大事なパラメータはここ!!というところを把握することです。

この点を念頭に実験機器をご使用いただければ、現場対応が非常にやりやすくなると思います。

ご参考下さい。

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